女子大小路の名探偵

株式会社中村

暮らしを楽しく豊かなものに小さなご褒美で幸せな時間を届けたい

ユーザーの笑顔を思い描いて

<中村>
名古屋と岐阜を舞台にした地方創生ムービー『ブルーヘブンを君に』でも、ご一緒しました。秦さんは、もともと名古屋とは縁があるんですか。

<秦>
東京の友人が結婚を機に三重県桑名市に引っ越しをして、友達づくりを兼ねて地方創生のアイデアを出し合いました。そこで「映画で地方創生はどうだ?」となり、わたしが呼ばれ、 桑名のまちおこしに参加したのがきっかけです。桑名は名古屋に働きに出る人が多いので、それなら広く東海圏を取り上げようと、テレビ局や新聞社などにも応援いただき名古屋との縁ができました。
今回の小説『女子大小路の名探偵』もキーワードは地方創生です。1回限りのお祭りでは、地方創生の意味を成しません。継続して自分にできるアクションをしていきたい。連載小説『女子大小路の名探偵』もご協力いただけて、本当にうれしいです。
中村さんは名古屋へはどんな思いがありますか。

<中村>
私は名古屋生まれ、名古屋育ち。生粋の名古屋人ですから 、「思い」と聞かれると実は難しいんです。ですが、父の代からこの地で商売をしてきましたので、微力でも地域活性化には関わっていたい。「名古屋フィギュアスケートフェスティバル」に代表されるような、名古屋に関するイベントには初回から協賛をしてきました。最初はそこまで有名でありませんでしたが「子どもたちに披露の場を与えてあげたい」という気持ちで続けています。浅田真央さん以来、名古屋人の活躍が本当にものすごくて、最近では多くの人にチケットを求めていただけるようになりました。地道に続けてきたことがいい方に動き、うれしいです。最初に始めることが大切だと思っています。他の人がまだしていない、手をつけていないことで貢献したいですね。

<秦>
小説の連載は、フリーマガジン業界として初の試みですから共通していますね。地方で会社を経営するうえで、東京との最大の違いは「ふるさとのために!」というキーワードかもしれません。こういった精神は引き継がれてきたものですか。

著者秦健日子と中村社長

<中村>
先代である父が、地元と関わることが大好きで、その姿を見て育ちました。名古屋の中村区で創業し、苗字も中村。何かつながりを感じるんです。中村公園でも神社が中心になっていろんなイベントをしています。区民まつりの山車を出すにも、「中村区のためなら」という思いがあります。有形無形の貢献の意義に、すごくこだわりをもった父の気持ちを継いでいますね。

<秦>
こういう方々が、地域の文化を繋いでいると感じます。いまの時代、最初には手をつけたくないという企業もあります。最初だから意味があるという言葉は心強いです。チャンスを与えてくれる人がいるから、これから出てくる若い人も将来が開けますね。

<中村>
大手企業と違って、自分たちで決めてできる範囲の広さが強みだと思っています。最初に踏み出す勇気もそんなにかかりません。失敗しても、「それはそれ」と思えるんです。

<秦>
まさに中村さんが踏み出した、人気商品「足リラシート 」が10周年を迎えましたね。この期間を振り返って、いかがですか。

中村社長

<中村>
あっという間の10年でした。もともと天然樹液シートとして20年前に先代が開発したものです当時もブームになり、60代以上のみなさんに特に愛用いただいていました。発表から10年が経ったとき、さらに若い人にも使ってもらいたいという思いが芽生え、デザインを変えてイメージも 一新。入浴剤のように、ちょっとしたご褒美として使ってもらいたいと考えました。それで毎日選べるラインナップをそろえたんです。商品化までには半年以上の時間をかけました。妥協はせず何度も何度も構想を練っていたので、いま振り返っても感慨深いですね。

<秦>
商品に対する熱意を感じますね。

<中村>
商品自体に思い入れがあるということと、「足リラシート」以前はOEMなど裏方としての仕事がメインでした。「足リラシート」は自分たちで企画から市場に出すという流れを初めて経験した商品です。2年ぐらいはかなり苦戦しましたよ。何から手をつけたらいいのか、分からないことだらけでしたから。いまは北海道から沖縄までどこでも手にしていただけます。意外と楽しんでやってきましたね。

足リラシート

夜貼って、朝スッキリの「足リラシート」は11種のラインナップ

<秦>
通常、小説の連載は無料のメディアには載りません。今回は『ブルーヘブンを君に』に続いて縁をいただきました。新たなチャレンジを手さぐりで始めるという点で、精神として近いものがあります。大手と違い気楽にとおっしゃいましたが、きっとそんなことはなくて、ものすごい勇気が必要だったと思います。他の人が歩いていない道を歩くということですから。でも、だからこそ得られる楽しさがありますよね。チャレンジをした人だけが得られるご褒美。「自分で歩いてみたら、いい景色があった!」っていう喜びがあります。

<中村>
創業から 35年、企画を含めいろんな仕事を経験してきました。商品のブームを10年保つというのはなかなか難しいことなんです。必死に機動にのせて、まさか、こんなに長く愛されるものになるとは…。自分が一番びっくりしています。
私は、「あれが、こうだったら、どうなる?」と絶えず頭の中で考えているタイプです。24時間、商品について考えていても、苦痛な時間ってあまりないですね。思いついたときに考えることが、自分の心の余裕にもなるんです。

<秦>
舞台をしているので、「どんな差し入れがいい?」と聞かれることがあります。「足リラシート」は間違いなく喜ばれますね。演劇などを応援しているファンの子に認知されるといいな。

<中村>
TVCMやイベントでお世話になっているモデルさんや女優さんたちも、ドラマや舞台の現場で差し入れをすると 、多くの人に喜んでもらえると言ってくれます。

<秦>
新たなチャレンジとして、次は「顔リラウォーマー」がありますが、こちらへの思いは?

<中村>
夜、寝る前の癒しの時間に合うものをと考えたとき、顔に貼る商品なら何かしながらでも使っていただけると思いました。若い人たちは、みんなで一緒になって何かするっていうのが得意。女子会でインスタ映えを狙ったり、温泉にいって「足リラシート」貼って、「顔リラウォーマー」貼って、写真を撮る!といったように楽しみにしてもらいたいです。

<秦>
「顔リラウォーマー」も実際につけてみると、ご褒美感や贅沢感があります。日常にそういうのがあると、心が弾みますね。

<中村>
そうなんです。幅広い人に、届く贅沢感がいいですよね。手の届かないことではなくて、誰もができて贅沢に思えること。これが私の大事にしていることです。「明日はデートだから」とか、「みんなが集まるから」とか。「足リラシート」も最初は社会人に使ってもらいたい思いがあったけれど、気がついたら中学生が部活動で足が疲れたからとか誕生日プレゼントにリーズナブルだからとか、そんなふうに使ってもらえています。こちらでターゲットを限定するのではなく、どこにでも響いてくれるといいですね。

顔リラシート

「顔リラウォーマー」をつけてみて、「誰かに手で顔を包んでもらっているような感覚です」と秦さん。10秒ほどでほどよい温もりになり、約15分使用可能。

<秦>
どの商品についてもだけど、使っている人の暮らしや生活をリアルに考えていますね。

<中村>
「自分が使った場合はどうだろう?」とか、「買ってもらう人はどう思うだろう?」と常に考えています。ドラッグストアでも、どんなものが喜ばれるんだろうと考えながら、いろんな商品を食い入るように見ています。

<秦>
小説も同じです。私の頭の中には、物語の始まりから終わりまですべて入っているけれど、これから読む、情報がゼロの読者を相手にあまり早口で進めても伝わらないし感情移入できません。読んでいて、「ここについて、もっと情報がほしい」と感じるタイミングを見計らって設定を明かしたり、どのくらいのペースで語るかを考えます。こちらが進めたいリズムではなく、読んでいる人、観ている人が一番気持ちのいいリズムを意識します。

<秦>
「顔リラウォーマー」 に続いて挑戦したいことはありますか。

<中村>
すべてが思い付きです。でも危機感は常にあるんです。「次は何か」とタイミングを見るというより、何を求めているのかが一番大事。市場調査をしたり、いま売れているものを見て何が良いのか、自分ならほしいのかと考えたり。そこから派生していくことに興味があります。どれだけ考えても出ないときはでないですから。ひらめきに頼っていますね。

<秦>
私もひらめき型。引き寄せの感覚で、やるべきタイミングにアイデアがおりてきたり、ご縁がつながると思っています。『女子大小路の名探偵』には、どんな期待をしていただいていますか。

<中村>
地元のみなさんが目にとめる雑誌『NAGOYA FURIMO』に掲載されるということで期待しています。子どもから高齢者まで、幅広く親しまれている情報誌に連載して、子どもはちょっと背伸びをして、ママにはそれこそ「足リラシート」や「顔リラウォーマー」を貼りながら癒しの時間に読んでもらいたい。シニアのみなさんには新聞のコラムを読むような気持ちで、家族がほっこりするためのツールになってほしいです。活字離れにも一役買ってもらえるといいな。「女子大読んだ?」と学校で話題になる日を期待しています。

<秦>
「犯人は誰だ?」とみんなが意見を交わしてくれるといいですね。気分転換になったり、途中で事件が起こるけど最終的にはいい読後感があるものにしたい。気持ちもリフレッシュして、「明日から頑張ろう!」と思える、ポジティブなものが残る作品にしたいです。人を楽しませて笑顔にして、元気と健康を届けて世の中が動くといい。そういう意味で楽しいエンターテイメントがつくれたらいいですね。

<中村>
みんなが気持ちいい方に向かう商品づくりっていいですよね。協賛するにしても、何か街や人の心が潤うことがいい。心のゆとりが自分にもできてきます。秦さんが、そういう方向性で考えているということは、きっと気持ちよく読んでもらえる作品になるんだろうな、と楽しみです。

秦建日子、中村社長

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<企業名>
株式会社中村
<住所>
愛知県名古屋市中村区鴨付町2-47
<WEB>
http://www.ashirira.jp/
<お知らせ>
「足リラシート」発売から10年、待望の新商品「顔リラウォーマー」誕生!発売に先駆けて『女子大小路の名探偵』で先行リリース決定、著者秦先生も体験!ご期待ください!