女子大小路の名探偵

岐阜ダイハツ販売株式会社

“Light you UP”​
地域社会に愛される会社へ

家族の幸せが浮かぶ車を届ける

<伊縫>
秦さんのお人柄に大変惹かれました。小説や映画の仕事に詳しくありませんが、秦さんと一緒にお仕事させていただきたいと思い、地方創生ムービー『ブルーヘブンを君に』に続いて『女子大小路の名探偵』も応援します。

<秦>
前作で、とても心に残る言葉をかけていただいたのを覚えています。
「まちの風景でダイハツの車しか走っていないのは不自然だから、競合他社の車も映画に登場させていただいてもウチはOKですよ」
驚きました。自社の宣伝のためではなく「地元のためになる作品を応援したい!」というお気持ちが、本当にうれしかったです。

<伊縫>
親会社であるダイハツ工業株式会社は、グローバル規模で地域貢献をしています。我々販売会社は、それぞれの地元に根差した企業であることを今一度見直して、大いに貢献していきたい。小説も映画も企業スローガン“Light you UP”にマッチした取り組みです。

<秦>
ありがとうございます。

<伊縫>
岐阜ダイハツは、昭和57年に「Thanks my GIFU」をキーワードに地域貢献の方針を掲げました。当時入社したてだった私の心に非常に響きました。「地域に愛されなければいけない」という考え方が、自分のなかに自然と入ってきました。3年ほど前から、もう一度、地域貢献の考えに立ち返っています。岐阜ダイハツの原点はそこにあるんです。このタイミングで秦さんに出会えたのは、ありがたかったです。

<秦>
最初に社長にお会いした時、始めにされたお話が、自社の車のご説明ではなく、長良川の鵜飼文化の話でした。そして、「岐阜を深く知っていただきたいので、鵜飼船にご招待します」と。その思いが素敵で感動しました。そして、後日、本当にご招待いただき、鵜飼を体験しました。文字や写真では見たことあったけれど、船に乗ったのは初めてで、とても素敵な時間でした。岐阜の宝である伝統文化を積極的に全国に広げようという伊縫社長のお人柄にも感動しました。

<伊縫>
ダイハツ工業の「積極的な地域貢献」の考え方も大きく影響しています。映画監督と聞いて厳しいイメージがありましたので、ちょっと構えて待っていました。しかし実際に会ってみると素敵な人柄を感じられて、「岐阜を好きになってほしいと」心から思ったんです。今回の小説でも岐阜の魅力を存分に表現していただけるとうれしいです。

<秦>
「岐阜を活性化したい」、「この街や人を盛り上げたい」、「岐阜のためなら応援したい」という純粋な応援に、大変、心打たれましたし、勇気づけられました。単発での地方創生ではなく、地方創生ムービーから、更に地方創生連載小説と、自分にできる方法で継続的に岐阜を盛り上げていきたいです。

<伊縫>
持続には力が必要で、これができるのは秦マジックだと思う。企業の垣根を越えて盛り上げていけたらうれしいです。

​<秦>
ありがとうございます。

​<伊縫>
地域貢献は、半分は会社や社長の自己満足だと思っています。お客様や外からの評価は、後からいただくもの。目に見える変化を期待するものではありません。社会に生かされている企業であることを忘れてはいけません。企業は公共的な取り組みに積極的に参加するべきです。たとえば高齢社会である日本は東京一極集中では、誰もが満足な暮らしをできるとは思いません。海外では質素だけれど郊外で豊かに幸せに暮らしている国もある。地方に光があたっているんですね。高齢社会を生きていくには、地方への光が必要不可欠です。

​<秦>
岐阜に来るたび、「幸せとは何か」を考えます。映画を撮ったり小説を書いたりするのは、一種のライフスタイルの提案。東京を目指す若い人は多いけれど、私は岐阜の方が豊かだと思っています。人の心も食べ物や環境も、景色も岐阜は豊か。でも、これは自分が年齢を重ねたから分かるんです。東京には何でもあるっていうのは、まやかし。意外に何もないのかもしれない。「地方にいても仕方がない」と感じるとしたら、実は自分のアンテナがさび付いているだけなんじゃないかな。作品がこういった気づきのきっかけになるといいですね。ですから、若い人にも読んでもらいたいな。

​<伊縫>
​モノが豊かなのは圧倒的に都市だと思います。しかし心の温かさは、もしかしたら都市部は薄れつつあるのかもしれないですね。これから大事にしなければいけないのは、心の部分。秦さんの映画や小説に込められるメッセージは、すべて「心の大切さ」だなと感じています。

​<秦>
​何をかっこいいと思うのか。値段が高くて車体も大きくて…だけなのか。車とともにあるかっこいい暮らしは、高級車をもってローンを組むことだけではないとは、少しずつみんな気づき始めているんじゃないかな。

​<伊縫>
​若い人の車離れをいわれ、ずいぶん経ちます。若い人が車に魅力を感じなくなったなら、彼らが魅力を感じる車を作ればいいんです。車をもたなくてもカーシェアリングがあるといわれますが、地方は車なしでは生活が成り立ちません。カーシェアリングといっても、岐阜ではまだまだ先の話。岐阜ならではの車ビジネスや車のある暮らしの多様化を、我々が提案していかなくてはいけないですね。

​<秦>
​高齢者は車がないと生活にならないけれど、年齢とともに反射神経が落ちていきます。そういうところでも新しい車は生まれていますね。

​<伊縫>
​自動ブレーキや自動運転の車が登場しています。国も乗り換えに対して積極的に補助をしています。自動ブレーキ、自動運転、オートパーキングなど車の技術は日進月歩。技術をいかに早く、安く提供するか考えるのが私たちの責任だと思っています。お客様にとって、どういう車がいいのかを真剣に考えています。

自動車の内部を見て、複雑さに関心。​伊縫社長みずから工場を案内してくれ​ました。​​

スタッフと会話を楽しむ秦さん。工具を使って​自動車の修理等をする人手が不足と聞き、仕事の​魅力を聞き出します。​

​<秦>
​ダイハツの車は、車の向こうに幸せな家族のイメージがいつもあります。幸せな家族というのは世界の基本であり、そのイメージが湧くんです。

​<伊縫>
​すばらしい、うれしい言葉ですね。まさに我々が目指している“生活に密着”した車です。

​<秦>
​『ブルーヘブンを君に』撮影時、岐阜ダイハツのみなさんには大変お世話になりました。みなさん朗らかでフレンドリーで、そのときの印象が強いんですね。社風なんだな~と思いました。

<伊縫>
​まだ社風には、なり切れていません。お客様への対応を評価いただけるようになったのは、ここ数年のこと。映画への参加も通じて、社員がお客様目線になれたんだと実感しています。社長に就任した3年ほど前は評価が非常に低かったんです。全社が、なかばあきらめムードでしたね。最初にかけた言葉は「お客様満足の5段階評価で、4をつけたお客様は何かひとつ我慢していることがある。4はお客様のやさしさです。いまに満足してはいけない」ということ。そこで朝礼に力をいれると、社員に連帯感がうまれたんです。秦さんが感じられたのは、この一体感かもしれません。

​<秦>
​岐阜ダイハツの社屋には何度かお邪魔していますが、みなさん笑顔で出迎えてくださり、私も「ただいま」という気持ちになってきました。

塗装の工程を担当するみなさんと。​映画『ブルーヘブンを君に』の撮影でも​訪れた思い出深い場所です。

​<伊縫>
​CS(Customer Satisfaction/顧客満足)の「S」は“満足をさせるんだ”と取り組んできましたが、「これは非常に上からの考え方ではないか?」と問いかけました。私たちができるのは、「お客様の笑顔づくりの支援」であると。そこで岐阜ダイハツのCSは「Customer Smile」としたんです。満足ではなくスマイルの「S」。2代目社長が掲げていた「Thanks my GIFU」のロゴをもう一度見直し「Customer Smile」を強調し、いま企業イメージにしています。

Customer Smileのポスターの前で笑顔の二人。ダイハツ工業のLight you UPのスローガンのもと、岐阜ダイハツは顧客の笑顔づくりに力を入れています。​

​<秦>
​CSR(企業の社会的責任)の取り組みは何かありますか。

​<伊縫>
​笑顔づくりなど、できることは何でもしようと動いています。小説や映画への参加もそうですし、バスケットボールチーム「SWOOPS」のスポンサーになったのも同じです。「SWOOPS」は昨年9月に入団した選手が岐阜ダイハツで働いています。プレーヤーとして一流で、社員としても優秀。周りの社員の意識も高くなりますね。​
​ほかにも自動車学校や警察と協力して、体力促進や高齢者の健康維持の支援をしています。こういった取り組みがあると、会社の考えが社員によく伝わります。会社の目指す方向が間違っていないと、自信をもてるんだと思います。​

<秦>
作品を世に出す以上、読んで楽しいのはもちろん、ほんの少しでも世の中に良い変化が起きてほしいと願っています。自分のできることでハッピーな世の中になるといいし、みんなが堂々と幸せを求められる世の中になってほしい。今回の小説は、家族の在り方をテーマに考えています。殺伐としたニュースが流れるなか、それに引きずられるように似た事件が起きたりする。幸せな家族のカタチが損なわれている気がするんです。そのネガティブな面に、幸せな力で対抗できるよう作品をつくっています。サスペンスなので事件は起きるけれど、最後は気持ちよく終わりたい。時間と労力を使って作品に向き合ってくれた人に、ポジティブなものを渡したいという気持ちがあります。それが地元の活性化などにつながったら最高です。

いつも笑顔で受け入れてくれる岐阜ダイハツ販売株式会社本社のみなさん。社長の笑顔が全社員にも広がっています。​​

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<企業名>
岐阜ダイハツ販売株式会社
<本社>
岐阜県岐阜市手力町2番12号
<TEL>
058-245-3171
<代表者>
伊縫 文哉
<社員数>
422名(男子355名・女子67名)
※2019年3月1日現在
<新車年間販売台数>
14,857台(2018年実績)
<営業拠点>
岐阜中央、長良、鏡島、茜部、レインボーモール、大垣、大垣西、岐南、可児、美濃加茂、中津川、郡上、羽島、鵜沼、ひだセンター、笠松BPセンター、関BPセンター、関流通センター